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中国が、時速4,000kmの新交通システムの開発を進めているという [乗り物]

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中国がHyperloopを超える最高時速4000kmの「高速飛行列車」を計画 - GIGAZINE

【やじうまPC Watch】飛行機より5倍速い、時速4,000kmの列車を中国が開発中 - PC Watch

中国航天科工集団公司(China Aerospace Science & Industry)が、8月30日(中国時間)に、時速4,000kmに達する新交通システム“高速飛行列車”のコンセプトを提示した。
コンセプトだけでなく、すでに開発プロジェクトは進められており、20を超える国内外の開発研究機構とアライアンスを構築し、200項目以上の特許を取得しているという。

こうした鉄道を超える新交通システムの開発を行っているのは、米国のHyperloop Oneなどが有名だが、中国航天科工集団公司は、それらを遥かに上回る時速4,000kmを実現すると言っており、大変高い目標を掲げている。

はたして、この目標は実現可能なのだろうか?

中国航天科技集団公司 - Wikipedia

まずは、中国航天科技集団公司だが、中国の宇宙開発計画における主契約企業で、国有企業なので、以前話題になった「またがりバス」のような詐欺ということはないようだ(笑)

さて、基本的なアイデアは、いわゆるハイパーループと呼ばれるもから大きな違いはない。
真空に近いチューブの中に、車両を磁気浮上させ、リニアモーターで駆動する。

ただ、書かれている文章を読んでいくと、いくつも疑問点が挙がってくる。

・地下鉄との相互乗り入れが可能になる。
真空に近いチューブでしか走れないハイパーループと、普通の地下鉄がどうやったら相互乗り入れが可能なのだろうか? またそれをやる意味は? 唐突感は否めないな。

・時速1,000kmの輸送能力でローカル交通網を構築し、時速2,000kmの輸送能力で国内大都市を結ぶ交通網
ローカル交通網と言っても、時速1,000kmだから、東京大阪間ぐらいの距離はないと意味がないだろうと思ったら、時速2,000kmで大都市間を結ぶというから、例えば、北京と上海の間は時速2,000kmを想定しているようだ。
本当にローカル交通網を時速1,000kmで走らせるとしたら、人体に支障が出ない緩やかな加速減速のために大半の時間を費やすことになり、時速1,000kmが出せるのはほんの一瞬ということにもなりかねないが、その辺のことはどう考えているのだろうか?

・時速4,000kmの輸送能力で“一帯一路”(陸と海のシルクロード)構想を実現する世界レベルの交通網を建設する
米国のHyperloop Oneは、時速1,000kmを目標に掲げているが、それは、音速(1,126km/h=おそらくチューブ内の減圧時の音速)を超えると、衝撃波が発生し、車両やチューブを損傷する危険性を避けられないため、と説明している。

中国は果たして、音速の4倍近くにも達する速度で発生する衝撃波に対して、技術的にどう対処するつもりなのだろうか?
ジェット機の場合、発生した衝撃は無限に広がるからまだいいが、ハイパーループの場合、発生した衝撃波は車両とチューブの間で無限に反射し、ほとんど減衰しないどころか、むしろ繰り返し発生する衝撃波が増幅されるはず。

また、時速4,000kmともなると、薄くなったとはいえ、空気との摩擦熱も無視できないははずだ。

それらの問題を解決するには、チューブ内の気圧を、Hyperloop Oneあたりに比べても2~3桁ぐらい減圧し、さらに真空に近付けないといけないが、一帯一路構想の長距離チューブの真空状態を維持し続けるのは、技術的に至難を極めるだろうし、その真空状態を維持するために必要なエネルギーも莫大なものになる筈だ。

さらに、チューブ内が真空に近付くと、中で浮いている車両の放熱が不可能になるため、リニアモーターで発生する熱が、車両に蓄積し続けるはずだが、どう解決するのだろう。終点に着いたら、中の人が丸焼けになっていたのでは、シャレにならない。

まだまだあるぞ。何らかの事故や災害が起きた時に、この車両をどうやって安全に止めるのか?
そもそも、人間が耐えられるGの範囲で減速するなら、止まるまで相当な距離を走らざるを得ないはず。チューブに障害が発生したときに、発生個所の前で止められなければ大事故だし、地震で、万が一車両が時速4,000kmで、チューブの壁にちょっとでも接触したりしたら、これも大事故になるはず。

さらに、ハイパーループは原理的に、視点から終点までチューブを直線にしか敷設できない。
実際、米国の場合、実際にハイパーループを走らせる場所は、比較的平らで直線にチューブが張れる場所を想定しているし、Hyperloop Oneがドバイで計画中の路線も、砂漠の中を一直線にチューブを走らせる計画だ。
しかし、中国が想定する一帯一路構想の路線図を見る限り、ほとんど平らなエリアがないので、直線ルートを取るとトンネルだらけになるし、しかも、日本と違って、そこにどれだけ活断層があるか調べているとも思えない。
平地部分でさえも、川や国境、地盤を考えれば、一直線にチューブを通すのは不可能。
だったら、カーブさせるしかない筈だが、中国のハイパーループ車両は、どうやって時速4,000kmで曲がることができるのだろうか。

経済的な視点での疑問を挙げ出したら、キリがないので、ここでは技術的な疑問点だけを挙げてみたが、それでも、これだけわんさか出てくるのだから、いかに中国の計画が眉唾物であるかは疑いようがない。
米国のHyperloop Oneでさえ、まだまだ眉唾物の部分があると思っているぐらいだが、今回の中国の発表の怪しさはその比ではない。

まあ、中国航天科工集団公司としては、こうした計画をぶち上げて中央政府をだまくらかして、莫大な国家予算を確保できれば、それでいいのかもしれないけどね。

関連記事:
「ハイパーループ」がいよいよ実証試験段階へ:トドのつまりは・・・ V2:So-netブログ



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